森羅万象は愛
先月は「木を植えること」、今月は「森を感じること」をテーマに、
それぞれの物語をリリースしました。
KISANA LINESにとって「森」がベースなのだとつくづく思います。
あたまを空っぽにして「森」を歩くと、
「見る」だけでなく、「おと」「におい」「おんど」「しつど」
五感、六感、すべての細胞がむくむくと感度をあげていくのがわかります。
ふだん当たり前のようにしている呼吸を意識してみたり、
「水」と「光」があるから植物は緑色でいられるんだと
学校で習った「光合成」の仕組みを思い出してみたり、
そもそも「光」があるから「色」もあるんだなと 太陽をあおいでみたり、
この滝の水しぶきが雲になるんだな〜と 空の雲を近くに感じたり、
鳥はどうやって鳴いているんだろうとか
小さな種からなぜ大きな木が育つのかとか
幼い頃の疑問がつぎつぎにわいてきたり、
そういえば、森の雨はいつも優しくて
森の地面に雨が流れることはないなあなんてことに気づいたり。。。
森を歩くと、自分をもふくむ森羅万象(森という字が入っていますね^^)が
奇跡ともいえる完全性に満ちていることに改めて気づかされます。
今ある環境の何一つ欠けても、この自然はない。
すべてが正しく循環していることの素晴らしさ。気持ち良さ。
この「調和」こそが「愛」なんですよね。
大きな自然という「愛」に包まれているんだな〜と思うと、
嬉しくてたまらなくなり、
葉っぱの上の一滴のしずくや 小さな苔に向かって、
「ありがとう」と声をかけてしまいます。
たとえば、私たちがジグゾーパズルの1ピースだとして、
自分という1ピースがぴったりはまる場所を探して大きな絵の中を旅するのが「人生」。
やがて、パズルがぴったりはまる場所を見つけたとき、自分がただの1ピースではなく
絵全体そのものだったんだということがわかる幸福感。
「美しい調和」や「正しい循環」とは、そういうものではないかと思います。
さて、この大切な森を、どうやったら7世代先に届けることができるでしょう。
KISANA LINESは そこを見つめていきたいと思っています。
来月は、その大きなヒントともなる
「愛」に溢れた発明を続ける藤村靖之さんの物語をリリースする予定です。
映像作家