Rainy Sunday
雨の日曜日。
したたる雫が樹々の緑を色鮮やかに彩るのを見ながらお茶を飲んでいます。
旅が続いています。
そそっかしい私は、旅の途中、しょっちゅう色んなものを忘れたり、なくしたりします。
眼鏡はいくつ失くしたかわからないし、携帯電話、本、家や車の鍵、カメラ(!!)、
持ってるものは何でも忘れてしまいます。
立ち寄ったお店の人が私の置き忘れたバッグ(旅の途中だとパスポートも入ってる)
を持って追いかけて来てくれることは日常茶飯事で、
私の仲間はもう誰も驚かないし、心配もしてくれません。
自分としても反省はするのですが、また同じことを繰り返してしまいます。
その理由は、大事なものはなくしても必ず戻ってくるという幸運に恵まれていることと、
何かをなくすと何かを得るというジンクスを私が信じているからではないかと思います。
今回の旅でも、私にしては珍しく(^^;)長く愛用することができた眼鏡を
夜の湖に落とししまうというハプニングがありました。
近眼で夜盲症の私が眼鏡なしで一人きりで夜の山道を運転して帰るというのは自殺行為。
途方に暮れつつ、その日友人が日本から送ってくれた箱をあけると、
なんとおとぎ話のように新しい眼鏡が入ってて、偶然にも窮地を脱することができました。
(友情に感謝(_ _*))Lost the glasses,Got new one.
他にも、泊まる宿が見つからないまま、招かれていたホームパーティに出かけ、
帰り際、どうしても車の鍵が見つからず、パーティの主催者の家にその後1週間も居候させ
てもらうことになるという好意に助けられたり、Lost the key,Got to stay
訪問先に行く途中道に迷い、間違ってたどり着いた家の人とソウルメイトのように仲のいい
友達になってしまったり、Lost the road,Got the best friend
数えあげればきりがないほど、何かをなくすたびに、何か大切なものに出会ったり、
いただいたりしています。
そして、そのたびに思い出すフレーズがあります。
Once we meet,we are becoming a part of each others stories.
アラスカで出会ったエスキモーのおばあちゃんからいただき、
前にもこのブログで書いたことがあることばです。
直訳すると、私たちがひとたび出会うと、お互いの(人生の)ストーリーの一部になる。
つまり、それまでは見ず知らずだった人と出会った瞬間、
その「見ず知らずな人」は「知り合い」に変わります。
その後、親しくなるかどうかは別としても、もう見ず知らずの人にはぜったい戻らない。
その後の一生を通して「知り合い」になるのです。
これって、すごくステキなことではないですか?
出会いは人だけにとどまらず、自然や生きものや物との出会い、
「知ること」にもあてはまります。
ひとたび何かを知ってしまえば、知る前の自分に戻ることはもうできません。
そのことを知っている新しい自分の物語がそこから始まり、また新しいことを知り
それはエンドレスに続きます。
そこには限界はなく、果てしなく広がっていきます。
そう考えると、世界中の人が知り合いになることだって不可能ではないように思います。
だったら、失うことをそんなに恐れなくてもいいのではないかと、変な言い訳したりして
私の忘れ物癖はいっこうになおりそうにありません。
それでも、やっぱり大切なものは失わないように気をつけようと思いますし、
それこそ、大切な「知り合い」はなくしたくないと絶対に思います。
ましてや、戦争で「知り合い」をなくしてしまう状況だけは
何があっても作ってはいけないと思っています。
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さて、新作のお知らせです。
愛の発明家、藤村靖之博士の「しあわせの発明」の続編をもうすぐリリースします。
みんなを「しあわせな暮らし」へと導く博士からの提案です。
KISANA LINES 映像作家