ありのままで すばらしい
2021年になりました。
新しい年、書き初めをされた方も多いかと思います。
私は書き初めをする習慣はないのですが、もし、書くとしたら、
「ありのままで すばらしい」
と書こうと思います。
これは、新年を我が家で過ごしてくれたお友達の曲のタイトルです。
私は「ギフト エコロジー」という言葉が大好きです。
ミツバチが自分の喜びのために、花から花へと蜜を集めて飛び回ることで
植物の受粉を助け、結果的に生態系全ての循環が保たれていくこと、つまり、
与え合う(ギフト)ことで成立する生態系(エコロジー)という意味の言葉です。
この地球上の全ての生命は、「生きる」ことで、他者のために役立つように、元々、生まれついています。
生態系とは、持続可能にデザインされた宇宙の壮大な設計図のようなもの。
人間という種が、この持続可能な生態系の設計図の中でどうあるべきか。
今や、私の生きるテーマになっているかのように、繰り返し、ここにも書き続けている気がします。
なぜなら、現在の人間という種がまるでコンピューターがエラーを起こしているかのような行動をとっているからです。
競争社会や資本主義経済は、有限なものを貪り、搾取する世界。
そこに健全な循環は生まれません。
私たちの種の存続が危ぶまれるだけでなく、生態系を全滅させてしまう危険性を孕んでいます。
貧富の差が広がり二極化が進む現代社会に対抗する人々は「ユニティ(統合、融合)」を理想郷として掲げます。
ですが、私は、全ての人が同じになる必要はないと思っています。
みんなが、違いを持って生まれてきているのですから、違うギフトを持っています。
だとしたら、それぞれが持っているギフトを順に巡らせていくと、素晴らしく豊かな世界が生まれるのではないでしょうか。
本来の設計図は、そのようになっているはずです。
衣食住を賄うための交換ツール(お金)を得るのが得意な人がいれば、不得意の人もいる。
衣食住に必要なものを自分の手で作り出すのが得意な人もいる。
それが違いであり、それぞれの特性。
それを同じにするよりは、持っている人が持ってない人へと順にギフトをしていく。
それだけで、健康的な循環が生まれると思います。
その世界の中で、一体、誰が得をして、誰が損をするというのでしょう。
循環の輪の中では不公平は生まれません。円に始まりも終わりもないように。
全てのものがお互いの違いを非難するのではなく、認め合って、受け止め合って、
さらには、その違いを楽しむことができれば、この世界から競争や戦争はなくなるでしょう。
「あなたは、ありのままで完全であり、ありのままで すばらしい」
多様性を認め合う世界への歩みがさらに進む2021年になりますように。
今年もよろしくお願いします。
文:KISANA LINES 映像作家
写真:高橋華蓮